マイスリーの服用で「不安感・情緒不安定」これは副作用?

睡眠導入剤(睡眠薬)マイスリーを服用している方で、気分の不安感を感じているという方は多いようです。これは、薬の副作用によるものなのでしょうか?

不安を抑えるはずのマイスリーが、、

睡眠薬

ご存知のように、マイスリーは睡眠導入剤(睡眠薬)として処方される薬です。しかし、その成分は精神安定剤などと変わらないものです。
服用すれば、本来は気持ちが落ち着き、穏やかで幸せな気分にはるはずです。そしてもちろん、その延長線上に催促作用(眠くなる効果)を得ることができます。

つまり、不安や情緒不安定を引き起こすどころか、本来なら精神を安定させる薬のはずです。
しかし、現実にはマイスリーを服用している人で、不安感に苛まれている。恐怖感に襲われているという人が多いのは事実です。
一体なぜでしょうか?

不安感が生まれる仕組み

マイスリーを服用していて、情緒不安定に襲われるのには理由があります。

まず、こうした不安感に襲われるという人に見られる傾向は、長期間マイスリーを服用しているということです。この事と不安感には、大いに関係があるようです。
以前から指摘しているように、マイスリーはそもそも、長期間服用してはいけない薬です。医師や薬剤師がなんと言おうと、薬の添付文書には重要な注意事項として、継続投与を避けることと、短期間の服用に留めることがはっきりと記載されています。

以下は、マイスリーの添付文書からそのまま抜粋した注意書きです。

2.重要な基本的注意

(1) 本剤の投与は継続投与を避け、短期間にとどめること。やむを得ず継続投与を行う場合には、定期的に患者の状態、症状などの異常の有無を十分確認のうえ慎重に行うこと。

引用:「マイスリー添付文書 – アステラス製薬」

さらに、重大な副作用として、以下のような注意書きも掲載されています。

4.副作用 (1)重大な副作用

1)依存性、離脱症状:
連用により薬物依存(頻度不明)を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、反跳性不眠、いらいら感等の離脱症状(0.1 ~5%未満)があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。

引用:「マイスリー添付文書 – アステラス製薬」

読んで頂ければ分かる通り、マイスリーを長期間(おそらく数週間で)服用すれば、副作用として依存性が生じます。
また、薬の量を減らしたりやめようとしたりすると、離脱症状(禁断症状)として、イライラや不安感、不眠の悪化などが起こるということも分かります。

こうして読んでみると、あくまで薬を減らしたりやめようとした場合に限定されているようです。

しかし、マイスリーは最初に説明したように、精神安定剤と同じような作用を持つ薬です。中枢神経に作用し、感情を化学物質によって心地良くするのです。

長期間マイスリーを服用している患者さんは、薬の効果で毎日神経を麻痺させているわけです。感情のコントロールを薬に頼っている限り、自分で感情をコントロールすることが難しくなっていくのは明らかです。

大切なことですので、もう一度書いておきますが、マイスリーは長期間の継続投与は推奨されていません
信じられないという方は、薬剤師の方に、マイスリーの正式な添付文書を見せてもらうことをお勧めします。

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