急な眠気・耐えられえない眠気は病気?原因は?

寝転ぶ男性

睡眠不足は日中の眠気につながります。
睡眠に大切なのは、時間とその質です。時間が足りない、質が悪いと翌日は眠気に悩まされることになります。これはどんな人にも共通することです。
しかし、十分に寝ても強い眠気がとれない。日中に強い眠気を感じ、何をしていても突然眠ってしまう。こうした症状の場合、睡眠障害などの病気が隠れている場合があります。

原因は寝不足?それとも病気?

昼寝をする時のポイント

本来なら眠くなるはずのない運転中や食事中など、眠くなるはずのない状況で、突然強い眠気に襲われる。ちょっと気を抜くと、まるで意識が失われるように眠ってしまう。
このように生活に大きな支障が出る場合には、何かしらの病気の可能性があります。

日中の眠気の原因は?

睡眠が足りなければ、日中に眠くなるのは当然です。しかし、いくら睡眠が足りないからと言っても、抗えないほどの眠気、突然の入眠は異常です。この眠気の原因はどこにあるのでしょうか?

日中の強い眠気は主に以下の3つが原因です。

  1. ① 生活の乱れや糖尿病、アトピー性皮膚炎などの合併症からくる睡眠不足、または睡眠障害
  2. ② うつ病(定型うつ病)、非定型うつ病など精神疾患
  3. ③ ナルコレプシー、特発性過眠症といった、過眠症

一般的な日中の眠気のほとんどは①睡眠不足または睡眠障害が原因です。気分・意欲・集中力の低下、不安感、悲壮感、憂うつ感などがある場合は、②精神疾患が濃厚になります。しかし①、②のどちらでもない場合は③過眠症という病気かもしれません。

隠された「睡眠障害」と生命の危険

不眠症の治療

睡眠障害と聞くと、ほとんどの人が思い浮かべるのは不眠症状です。眠れない、何度も目が覚めるなど、現在の日本では不眠症状を訴える患者数は年々増加しています。
一方で、強い眠気や、眠り過ぎてしまう過眠症状もあります。残念ながら過眠症状はあまり知られていません。このため単純に寝不足、過労が原因と考えて放っておくと、大変な事態を引き起こす可能性があります。

睡眠不足または睡眠障害

日中の眠気の多くは、必要な睡眠が得られていないことが原因です。
アトピー性皮膚炎糖尿病などの病気がある方は、かかりつけの医師と相談し、場合によっては睡眠導入剤を処方してもらうとよいでしょう。

特に原因となる病気がない場合は、生活リズムの見直しと、8時間の睡眠を確保してみましょう。2~3週間続けて改善されるなら問題は生活習慣にあると考えられます。

【健康的な生活習慣の原則】

  • 平日、休日に関わらず同じ時間に起床する
  • 食事の時間を決めて、しっかりと噛んで食べる
  • 適度な運動を習慣的に行う

十分な睡眠時間を確保していても、日中に眠気があり、激しいいびきや、睡眠中の無呼吸の指摘を受けたことがある場合は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に何度も呼吸が停止します。そのため体へ酸素が供給されず、睡眠が浅くなり、熟睡できない(不眠になる)病気です。本人には自覚はなく、家族の指摘で病気に気付くことがほとんどです。

睡眠時無呼吸症候群は、肥満で、いびきの激しい人に多くみられます。肥満やいびきがなくても、喉や舌の形状、飲酒、寝姿勢などによって起こる可能性があります。多くは40~60歳くらいの男性ですが、女性にも起こります。
家族や友人などから睡眠時の無呼吸やいびきを指摘されたら、まずはかかりつけ医や内科、呼吸器科に相談しましょう。

うつ病(定型うつ病)、非定型うつ病など精神疾患

不眠のサイクル

うつ病の代表的な睡眠障害というと「不眠症」です。そのため眠り過ぎるという症状は「怠け病」と取られてしまうことが多く、強い眠気に辛い思いをしている本人でさえ、自分を責めてしまうことがあります。
しかし「非定型うつ病」では、過眠症状が多く現れます。この非定型うつ病ではほとんどの症状がうつ病(定型うつ病)と真逆の症状が出現します。

【定型うつ病と非定型うつ病の違い】

1.特徴

定型うつ病 不安や自己否定などネガティブな感情にとらわれて、常に落ち込む。何に対しても興味や関心を持てない。
非定型うつ病 定型うつ病と同様の症状が見られるが、好きなことを楽しむことができ、一時的に気持ちが明るくなる。

2.症状が現れやすい時間

定型うつ病 起床から日中にかけてうつ状態が続き、夕方になると少し気持ちが楽になる。
非定型うつ病 定型うつ病の反対で、朝~日中は落ち着いて過ごしていても、夕方~夜にかけてうつ状態が現れる。

3.現れやすい症状

定型うつ病 うつ状態にある日中は、頭がよく働かず、何にもする気にならずぼんやり過ごすことが多い。食欲がわかずあまり食べなくなる。
夕方以降少し気持ちが楽になるものの、寝つきは悪く、夜中や特に早朝に目が覚めることが多い。
非定型うつ病 定型うつ病に比べると日中のうつ傾向は落ち着いているが、反面イライラが強く現れることがある。食欲過多になり、過食気味になる。
長時間睡眠をとっても寝たりないと感じ、日中も眠気に襲われることがある。

一般的なうつ病(定型うつ病)の方でも、睡眠に関しては過眠になる人もいます。「気分低下や不安感はあるけど、不眠ではないから病気ではない」と断定せずに、精神科・心療内科を受診することも考えてみましょう。

うつ病に伴う過眠症状については、以下の記事でも詳しく説明しています。参考にしてみてください。

過眠症

ぐっすり眠る女性

過眠症とは、夜は十分に眠っているにも関わらず、日中に強い眠気が生じ、起きていることが困難になる状態です。ここ数年、日本でも認知が広がっていますが、極めて特殊な病気です。

ニュースで時折耳にする「ナルコレプシー」は、世界でも日本人に多い病気ですが、600人に1人の割合です。多くは思春期に発症し、30~40代での発症もありますが、50代での発症は極めて稀です。

【ナルコレプシーの症状】

  • 日中の耐え難い眠気や、自分でも気付かないうちに(一瞬の)眠りに落ちている
  • 耐え難い眠気と居眠りが繰り返し生じ、居眠りは長くても30分と短い
  • 居眠りの後は一時的にすっきりする
  • 眠気を感じる前に眠りに落ちている
  • 記憶や意識が途切れると感じることもある
  • 驚いた時、笑った時、嬉しくて興奮した時などに起きる情動脱力発作
  • 突然体の力が入らなくなり、ひどい時には両膝の力が抜ける
  • 呂律が回りにくくなる、まぶたが開けにくくなるなどの症状

発症の可能性が現実的な過眠症として、もう一つ「特発性過眠症」があります。発症は25歳前後で、ナルコレプシーよりも少ないと報告されています。ナルコレプシーと比較して、しっかりと長時間眠る、それなのに起床・覚醒しにくいことが特徴です。

【特発性過眠症の症状】

  • 覚醒困難と日中の過眠
  • 20分程度の短時間の仮眠ではかえって眠気が強くなることが多い
  • 自由に仮眠をとれば1時間以上の長時間に渡ることが多く、長時間仮眠をとっても目覚めた時には爽快感がない
  • はっきりと目がさめるまでに、20分以上要することが多い
  • 夜間睡眠が10時間以上と著しく長い場合がある

急な眠気、耐えられない眠気が長く続くと「過眠症」を疑う人は少なくありません。しかし、過眠症はかなり稀な病気です。「過眠症状があるから、過眠症かもしれない」と考えるのは現実的ではないと言えます。

生活に支障が起きるような日中の強い眠気が続いたら、まずは睡眠の問題に対応している精神科・心療内科を受診しましょう。症状の改善が見られない場合は睡眠専門の病院を紹介してもらうとよいでしょう。

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