睡眠導入剤をやめる方法 – やめるには何をすべき?
睡眠導入剤は、比較的安全な薬というイメージがあり、最近では多くの「寝つきが悪い患者さん」が、手軽に服用しています。
しかし、いくら安全性が高くなったとは言っても、睡眠導入剤の成分は、睡眠薬とほとんど変わることはありません。
最近では、インターネットを通して、こうした薬の情報は手軽に手に入ります。中には信ぴょう性の低い情報もたくさんありますが、実際に使用されている方の声は、参考になるものが多数あります。
「安全性が高い」と言われている睡眠導入剤でも、使用している人の中には依存性や離脱症状に苦しむ方がたくさんいらっしゃるのです。
ここ数ヶ月眠れない日々が続き医者に相談して睡眠導入剤を処方してもらった。眠れるようにはなったが効き目が長く仕事中もボーッとしてしまう 薬はやめたいけど眠れない… 何とかしたいが思いつかない…
— 大啓 (@tks805atomage58) 2012, 4月 28
不眠症だった時マイスリーっていう睡眠導入剤処方して貰って飲んだら普段見えない物が見えてフワフワした気分になったから次の診察の時に「マイスリーって凄いですね!飲んだらとっても楽しい気分になるんです!!」って言った結果それ副作用ですねって言われて違う薬にされたから夜楽しくない — きょうたろー@解放 (@kyosan04) 2015, 3月 23
精神薬・睡眠導入剤は最初は効く、けれど常習し依存し副作用でもっと重症な精神疾患や体調不良を引き起こす。体調を見ながら減らす。勇気と冷静な判断が必要。クスリは化学物質。そんなものが体にイイわけがない。休め。それでいい。
— ばかだもーん♪(ばばあん) (@vivian5163) 2014, 9月 24
なぜ、睡眠導入剤がやめられない?
そもそも、安全性が高いと言われている睡眠導入剤が、なぜやめることができなくなるのでしょうか。その理由は、睡眠導入剤に含まれている成分にあります。
最近主流となって販売されている睡眠導入剤は、大きく分けると、ベンゾジアゼピン系と言われる成分と、非ベンゾジアゼピン系とよばれるものに分けられます。
しかし、そのいずれの成分も、最近になって依存性や離脱症状を引き起こす危険性があるということが明らかとなっています。
これらの睡眠導入剤は、脳の中にある中枢神経に作用するものです。使われている成分は、基本的には精神安定剤と同様のものですから、不安や恐怖の感情を鎮静させ、心地良い気分にしてくれるのです。
中には、睡眠薬(睡眠導入剤)による心地良い作用を求めるために、睡眠導入剤をやめられないという方もいるのです。
しかし、多くの患者さんの場合、さらに「別の依存性」の問題によって、睡眠導入剤をやめられないという状況に陥っています。
それは、精神依存という依存の問題です。
睡眠導入剤の「精神依存」の問題
- 「睡眠導入剤がないと眠れないのではないか?」
- 「薬がないと不安だ、、」
このように、睡眠導入剤がなければ眠れないという、強い不安感を感じることによって眠れなくなる症状のことを、精神依存と呼びます。
睡眠導入剤を使用している方の中でも、こうした精神依存の問題に苦しんでいる方は非常に多いものです。
また、長期間に渡って睡眠導入剤を服用している方の場合、薬の副作用によって、余計に強い不安を感じるようになっている場合があります。
さらに、薬をやめようとして服用をやめようとすれば、余計に強い不安に襲われる(離脱症状)。
こう考えると、睡眠導入剤をやめるということは、本当に簡単なことではないということが分かります。
どうすればやめられる?
まず、そもそも睡眠導入剤は「長期間服用するための薬ではない」という事を知っておく必要があります。これは、製薬会社が発行している説明書にも書かれていることです。
どれだけ長くても、2週間以上の連続した服用は、避けたいところです。
すでに服用している場合は
すでに睡眠導入剤を長く服用しているという方の場合、まずできることは医師にはっきりと「睡眠導入剤をなるべくやめたい」という事を伝えることです。
そもそも、睡眠薬や睡眠導入剤を服用するということは、不眠の根本治療ではありません。睡眠導入剤は、眠りにつく時間を固定するための薬であって、長期間使用し続けるための薬ではありません。
長く服用すればその分副作用の危険性が増えていきます。
睡眠導入剤をやめる場合、徐々に薬を減らしていく減薬療法という方法が一般的です。現在10mgの睡眠導入剤を服用しているなら、徐々に5mgに慣れていきます。
その次はその半分、というふうに、少しづつ薬の量を少なくしていき、今度は薬を飲まなくても大丈夫な日を作ります。
これも、やはり医師の協力や助言は必要な方法ですから、まずは現在担当してもらっている医師に相談をしてみましょう。精神的な症状など、併発している病気がない限り、医師も減薬には賛成してくれるのが普通です。
また、不眠症の問題は、病気に対する根本的な知識も必要不可欠です。
以下の記事も読んでいただくと、不眠症の根本治療についての知識が深まるはずです。