いつも眠い、体がだるい!病院でも分からない病気の原因とは
朝起きると体がだるい。休日は必要以上に眠ってしまい、起きてもまだ眠い気がする。こうした症状に悩む方が、近年増えているようです。
たとえ病院に行って診察を受けても、風邪、もしくは原因不明と診断される場合が多く、自分でも心当たりがなく困ってしまう。
もしかしたら、それは『自律神経失調症』の可能性があります。
自律神経失調症とは
自律神経失調症とは、体を働かせる自律神経のバランスが乱れるために起こる体の不調のことです。
そもそも自律神経とは、汗をかいたり、心臓を動かしたりと自分ではコントロールできない神経のことで、『交感神経』と『副交感神経』の2つに分類されます。
交換神経とは、瞳孔を広げたり、心臓の動きを活発にしたりするONの神経で、主に起きているときに活発化する神経です。
副交感神経とは、瞳孔を小さくしたり、心臓の動きを抑えたりするOFFの神経で、主に眠っているときに活発化する神経です。通常は、この2つの神経がバランス良く機能しています。
交感神経:ONの神経(覚醒、起床、活動的)
副交感神経:OFFの神経(睡眠、リラックス)
自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうことで起こります。
特徴的な症状としては、慢性的な体のだるさ、疲労感、食欲不振、感情が不安定になったり、集中力の欠如や、不眠症などの症状が起こる場合もあります。
日中に過度の眠気を感じる。いくら眠っても体がだるい、といった、過眠の症状や慢性疲労も、自律神経失調症の症状としては多い症状です。
生活習慣が乱れがちな現代人にとって非常に多いのが、こう行った自律神経失調症の症状なのです。
内科へ行っても「原因不明」
このような過度の眠気や体のだるさに悩み、内科の病院を受診される方も多いでしょう。
しかし、自律神経失調症は、内科の検査では原因が見つかりにくく、正しく診断される可能性が低いのが実際のところです。
自律神経失調症の原因には、夜更かしや夜間勤務、生活リズムを無視したライフスタイルや、仕事や私生活上の過度なストレスが関係していると考えられています。
生まれつき自律神経が過敏な人で、ストレスに弱い方もいます。また、思春期や更年期、何らかの病気で体が弱っている状態でも、自律神経は乱れやすくなります。
こういった症状の場合、心の問題と体の問題を総合的に診ることができる、心療内科などの方が、的確な診断を行える可能性があります。
自律神経失調症の改善方法
特に自律神経失調症の原因として多いのは、ストレスです。そのため、まずは『ストレスを発散させること』が重要です。
多少のストレスは仕方がありませんが、なるべく溜め込まないように注意しましょう。
それから、規則正しい生活を心がけましょう。充分な睡眠と食事、無理のない適度な運動を心がけ、心と体に疲れを残さないようにしましょう。
また、心療内科や精神科などの病院で、専門医の診断を受け、薬物療法や医師によるカウンセリングなどの心理療法などの処置を行うことで症状が緩和される場合もあります。
ストレスを抱えやすい現代人にとって、第三者による手助けは大変心強いものです。