イライラは薬で抑えられる?効果的な成分とは

イライラ

特に理由もないのにイライラする。イライラが治まらないせいで、ついきつくなってしまう。誰にでもある現象です。

これには精神的なもの女性特有の現象の2つの原因があります。

根本の原因を解決するのが一番大切ですが、一時的に抑えるのなら薬の服用も効果的です。病院でもらえる薬が最も効果が高いですが、後で説明するように、「アロパノール」「パンセダン」など、薬局やドラッグストアでも購入できます。

イライラに効く成分は?

イライラが2週間、3週間と続くなら精神科・心療内科を受診し、抗うつ剤や抗不安薬を処方してもらう方法もあります。
しかし、一時的なイライラや、通院する時間がない、精神科・心療内科は抵抗があるなどの場合は、市販薬でもある程度の効果が期待できます。

漢方

漢方薬は、一般的な処方薬としてもよく使用されています。
代表的なのは「抑肝散」ですが、他にも「柴胡(サイコ)」、「蒼朮(ソウジュツ)」などが用いられます。
これらの漢方は市販薬にも多く配合されています。

奥田脳神経薬(奥田製薬)

画像:奥田製薬

洋薬+生薬のダブル処方で脳の神経を鎮静化させる効果があります。耳鳴り、めまい、のぼせなど神経の緊張や疲労によって起きるその他の症状にも効果があります。

アロパノール(全薬工業)

画像:全薬工業

抑肝散処方により神経を鎮静化させます。緊張・イライラ・不眠・頭重といった神経症不眠の症状に効果があります。

命の母(小林製薬)

画像:小林製薬

ソウジュツ、精製大豆レシチンなどを配合した女性のための薬。女性ホルモンと自律神経のアンバランスから起きる不調の改善に効果があります。

西洋ハーブ

aroma

ハーブから抽出されるアロマオイルには精神鎮静作用を持つものがあることは良く知られています。またリラックスティーとしても人気の高いハーブですが、市販の精神鎮静剤にも配合されています。

イララック(小林製薬)

画像:小林製薬

パッシフローラエキス、カノコソウエキスなどを配合したイライラ、緊張の鎮静薬疲労倦怠頭重の緩和にも効果があります。

パンセダン(佐藤製薬)

画像:佐藤製薬

パッシフローラエキス、セイヨウヤドリギエキスなどを配合。ストレスによるイライラ、緊張感の緩和などに効果があります。

イライラの原因は?

イライラは薬で抑えることもできますが、原因への正しい対処が長い人生を豊かに過ごすためには大切です。

イライラには2つの原因があり、それぞれに効果的な対処法があります。まずはイライラの原因を特定しましょう。

ホルモンバランスの乱れ

女性特有のイライラはホルモンバランスの乱れによるものと言われています。
月経前だと月経前症候群(PMS)、閉経前後の更年期だと更年期障害が起きることは良く知られていますが、下記でも女性ホルモンの分泌に影響があることが分かっています。

  • ストレス
  • 不規則な生活
  • 極端なダイエットによる栄養の偏りや不足

月経前、早い人だと2週間程度、一般的には2~3日間がイライラしやすくなる場合は、ホルモンバランスの乱れが原因と考えられます。

この場合は抗うつ剤、抗不安薬以外にピルが高い効果を示すことがあります。他にもホルモン補充療法や漢方薬療法なども効果的なので婦人科の受診が適しています。

若さの秘密

精神的ストレス

精神的ストレスによるイライラは自律神経の乱れにつながり、自律神経失調症、強迫性障害、うつ病などにつながることもあるので注意が必要です。
月経に関係なく2週間、3週間とイライラが続くようなら、ストレスになる問題を抱えていないか考えてみましょう。

また、イライラや緊張が生活に支障を来すようなら迷わずに精神科・心療内科を受診し、症状の緩和・解消に努めましょう。

薬と併用する方法(根本の改善も一緒に)

薬を服用しつつ、生活習慣、考え方、栄養バランスの見直しをすることがイライラを繰り返さない、悪化させないためのポイントです。
これは、ホルモンバランス、精神的ストレスにかかわらず有効な方法です。

見直して欲しいポイントは次のとおりです。

1.刺激の強い食べ物を控える

刺激物、アルコール、カフェイン、塩分、脂肪分の高い食べ物は、イライラを悪化させる可能性があります。排除する必要はありませんが、摂りすぎないように気を付けた方が良いでしょう。

2.緊張とストレスをほぐす

寝る前のお風呂

イライラは緊張不安を感じることからも生まれます。ゆっくりした入浴、芳香浴、音楽鑑賞、軽い運動などで心身の緊張やストレスをほぐしましょう。

特に、週3回30分程度の運動を習慣として行うと、ストレスの解消、睡眠の質の向上、セロトニンの増加といった効果が期待できます。

3.考え方を変える

考え方のクセを変えることで、ストレスの増幅、加速を防ぐことができます。

すぐに変えられるものとしては「ポジティブ→ネガティブ」という流れを、「ネガティブ → ポジティブ」に入れ替える方法があります。順序を入れ替えるだけでもストレスの軽減には効果的です。

  • いつもできるのに、今日はできない...
    → 今日はできないけど、いつもはできる
  • 掃除はできるのに、洗濯ができない...
    → 洗濯はできなかったけど、掃除はできた

また自分、他人、出来事など様々な問題の中で、評価できるポイントを見つけるように心がけましょう。

4.栄養バランスの取れた食事を心がける

栄養バランスの取れた食事を摂取することで必要な時に必要な神経物質や脳内ホルモンを生成、分泌することができます。

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出典:厚生労働省「食事バランスガイド」について

ストレスに対抗する物質の原材料になる栄養素を積極的に摂取することで、ストレスの影響を抑えることができるのです。

  • ビタミンB6
  • トリプトファン(カツオやマグロの赤身、レバー、バナナ)
  • マグネシウム(大豆製品、海藻、ナッツ類)
  • ナイアシン(魚介類、きのこ類、落花生、アーモンド)
これらを意識して食事やおやつに取り入れるのがおすすめです。

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