月曜の朝の不機嫌さ – 原因は「休日の起床時間」?!
朝は機嫌が悪くて誰とも話したくないし、話しかけてほしくない。という人はわりと多いのではないでしょうか?
月曜の朝は、何となくイライラした不機嫌な人が多いように感じる。1週間の始まりは気持ち良くスタートしたいものです。
— Yoji (@ossandream) 2015, 8月 23
月曜の朝からイライラしすぎてやばいTTTTTT — iuh(kim) (@hui_bk_hui) 2015, 8月 3
「自分の親もそんなふうだし、これはきっと体質だからしょうがない。。」
そんなふうに考えて、諦めている人はいませんか?しかし、諦めるのはまだ早いかもしれません。あなたの朝の機嫌の悪さは、実は休日の起床時間に問題があるのかもしれないからです。
月曜の朝にイライラする「本当の理由」
平日の朝は、仕事や家事で嫌でも早く起きてしまいます。そのかわりに、休日の朝はゆっくり遅くまで寝て、平日の疲れを癒すといった生活パターンを繰り返している人が多いのではないでしょうか。
実は、休日にいつもより遅い時間に起床する、ということが、平日の朝の目覚めに大きく関係している可能性もあるのです。
朝の目覚めには、2つの脳内物質の分泌が深く関わってきます。その一つが、「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質です。セロトニンは、睡眠を促す「メラトニン」と呼ばれるホルモン物質の前駆体(材料)となる物質です。
このメラトニンこそ、「睡眠ホルモン」と呼ばれているように、夜の寝つきを促し、深い眠りを得るために必要不可欠なホルモンなのです。
このメラトニンは、通常、朝の起床時間が近ずくにつれ、徐々に分泌される量が減少していきます。そして、メラトニンの分泌が減る時間になると、今度はセロトニンの分泌が増えていきます。このように、セロトニンとメラトニンは、互いに相反する時間に分泌される特徴があります。
メラトニンは、あくまでもセロトニンを前駆体として分泌される物質です。セロトニンが分泌されていなければ、メラトニンは夜の間にしっかりと分泌されません。このように、2つの脳内物質は互いに作用し合いながら、ある程度決まった時間に分泌されるようになっているのです。
しかし、休日の朝に遅くまで眠っていると、いつまで経ってもセロトニンの分泌が正常に行われません。
セロトニンは、脳の覚醒(目覚め)を促す物質です。セロトニンが分泌されていなければ、なんだかすっきりしない。活発な気分が得られない状態のまま、日中を過ごすことになるのです。
また、セロトニンの分泌不足が、うつ病などの気分の不調、心の病に繋がるということも、近年では広く知られています。
その結果、些細なことにびくびくしたり、ちょっとしたことでイライラしたりするようになります。いつもより元気がなかったり、無気力な状態になったりする場合さえあるのです。
ストレスホルモン「コルチゾール」と目覚めの気分
朝の気分を左右するもう一つの原因に、コルチゾールというホルモンがあげられます。コルチゾールは、一般的に「ストレスホルモン」と呼ばれていますが、睡眠の後半から明け方にかけて分泌のピークを迎え、起床に向けて目覚める準備をしています。
コルチゾールの分泌は、時間に依存する性質があります。いつもの起床時間とずれてしまうと、準備が整っていないコルチゾールは、起床後に急激に分泌が高まります。
コルチゾールの分泌が急激に高まることで、人は不機嫌になってしまったり、体の怠さを感じたりするようになるのです。また、コルチゾールが神経系に作用すると、不安感が増したり、ピリピリとした気分になることが多くなります。
うつ病の人の尿にはコルチゾールが普通の人の2倍あるということが分かっています。起床時間がずれることで、脳内は一時的にうつ病と同じような状態になると考えられます。
朝の機嫌の悪さには、セロトニンとコルチゾールが大きく関係していることがわかったと思います。朝から気分よく過ごすためには、休日でも普段と同じ時間に起きること、常に起床時間を一定にすることが大切なのです。