「眠くなる薬」はこんなにある!一般で買える薬
睡眠薬以外にも、眠気を引き起こす薬はあります。もちろん、「効き目の強さ」という面で見ると、やはり病院で処方される睡眠薬は、一番強力です。
市販の睡眠改善薬などとは成分が全く異なりますし、そのため作用機序も全く違うからです。
しかし、だからと言って睡眠薬が一番良いというわけではありません。睡眠薬には依存性がありますし、精神活動に影響を与えるため、様々な副作用の心配もしなければいけません。
睡眠改善薬や、市販の眠くなる成分が含まれた薬の場合、病院で処方される睡眠薬のような、精神面に悪影響を与えるような副作用はほとんど心配ありません。
「眠くなる薬」の一例
ドラッグストアや薬局でも、医師の処方箋なしで購入できる、市販の「眠くなる薬」には、どのようなものがあるのでしょうか。以下に、簡単に分類してみます。
睡眠改善薬
睡眠改善薬は、まさに「寝つきがよくない」「夜中に目が覚める」という人のために開発された薬です。ただし、その成分は風邪薬や鼻炎薬に含まれている眠くなる成分とほとんど変わりありません。
その割に非常に高額で、連続して服用することができないと言ったデメリットも多いのが特長です。具体的には、以下のような製品が挙げられます。
- ドリエル/ドリエルEX
- ネオデイ
- リポスミン
- おやすみーな
含まれている成分は、風邪薬やアレルギー性鼻炎薬に含まれている、ジフェンヒドラミン塩酸塩と呼ばれる、いわゆる抗ヒスタミン剤が主成分です。この成分が、眠気を誘うと考えられています。
どの睡眠改善薬も、成分に大きな違いがあるわけではありませんので、効き目に関してもさほど変わりがあるわけではありません。
風邪薬
ほとんどの風邪薬には、睡眠改善薬に含まれるものと同じ、眠気を促す成分の、抗ヒスタミン剤が含まれています。これは、市販薬も処方薬も変わりません。咳や鼻水などの「炎症」を抑えるために含まれているのです。
特定の「眠くならない風邪薬」以外には、この成分が含まれているため、眠気を催す作用があると考えて間違いありません。
咳止め薬・鼻炎薬
前述した通り、咳や鼻水などの炎症を抑えるための薬には、眠気を促す成分(抗ヒスタミン剤:塩酸ジフェンヒドラミン)が含まれています。
特に、鼻炎患者さんは、鼻通りが悪くて眠れない症状を解消するために、あえて薬を服用される方もいるようです。
このように、睡眠薬に限らず眠くなる成分が含まれる薬は多くあります。
しかし、風邪薬や咳止め薬は、続けて服用すると肝機能に重篤な障害をもたらすなど、副作用の危険性もあります。
また、もちろんこれらの薬はそもそもが「眠るための薬」ではありません。
睡眠改善薬も含め、風邪薬や咳止め薬・鼻炎薬には(病院の睡眠薬と比べると)そこまで強い催眠作用があるわけではないのです。
「不眠症」と言えるほど、長期間の不眠や中途覚醒に悩んでいるのなら、やはり病院でしかるべき薬を処方してもらうことが望ましいと言えます。
最近では、睡眠薬のような副作用の心配のない、睡眠を促すサプリメントも販売されています。こうした物を、うまく活用することもおすすめできる方法と言えます。