睡眠不足はメタボのリスクを高める?糖尿病のリスクも..
睡眠不足によって、メタボ(メタボリックシンドローム)のリスクが高まることはご存じでしょうか?
日本では、医療機関からして「睡眠不足がメタボにつながる」という意識があまり浸透していません。しかし、アメリカの医学界では以前から、メタボの予防と解消には「睡眠不足を解消すること」が必要不可欠とされているのです。
睡眠不足はメタボの可能性を高める
メタボリック・シンドロームは、「肥満」「高血圧」「高血糖」「脂質異常症(高脂血症)」が重なることによって、心臓病や脳卒中などの命に関わる「疾患リスク」が高まる病態のことを言います。
このうち、肥満、高血圧、高血糖は、睡眠不足によって悪化することが科学的に判明しているのです。また、脂質異常症についても、睡眠不足によって影響が現れることがわかっています。
このように、睡眠不足はメタボを引き起こす重要な危険因子となるのです。
睡眠不足で糖尿病の発症率が高まる?
睡眠が不足すると、糖を代謝する能力が低下するため、血糖値が高まる方へとシフトされます。
このことから、世界各国で睡眠時間と糖尿病の因果関係を調べる研究が行われています。その研究によると、睡眠不足や不眠の状態が続くことによって、Ⅱ型糖尿病の発症率が2倍に上昇することがわかっています。
睡眠不足はメタボになる危険因子だった
このようなことからもわかるように、睡眠不足によって肥満や高血圧、高血糖を招いて、メタボになるリスクは大きくアップされるのです。日本人の睡眠時間は、世界的な標準睡眠から比べても相当に少ないのが事実です。その分、ハイリスク者も相当数いると考えられます。
また、気づいていないだけで、実は睡眠不足が要因となって、メタボになっている人も、きっと多数いるはずです。メタボになる可能性を指摘されたら、食事や運動の改善ももちろんですが、まず睡眠の質を高めることを重視するべきでしょう。
あなたの睡眠は足りていますか?
自分の睡眠が足りているかどうかを知るためには、休日の睡眠時間で判断することもできます。
例えば、仕事のある平日は午前0時に就寝して、朝6時に起床するとします。しかし、休日は寝だめと称して、お昼近くまで眠らないと寝不足感を解消できないという場合、あなたの睡眠が不足しているということになります。
平日の睡眠時間は6時間以下だけど、仕事にも集中できているし問題はない。という人でも、通勤電車の中で居眠りをしているといった場合があります。
これは、脳がまとまった眠りを必要として、SOSを出しているのです。つまり、残念ながらこういう人も睡眠不足の可能性が高いというわけです。