「不眠症チェック」で不眠を確認 – もしかして病気かも?
毎晩、布団に入っても眠れずに困っている、なんていうことはありませんか?
2週間以上に渡って毎日不眠の症状が続くようであれば、病院を受診してお医者さんに診察してもらう必要があると言われています。
人によっては、自分が不眠症なのか、一時的に眠れていないだけなのか、よく分からないという方もいらっしゃると思います。また、「わざわざ病院に行くほどではない」と考えている方も多いようです。
本記事では、あなたの「眠れない」が、不眠症なのか、または一時的なものなのかをチェックする基準をご紹介します。あくまで基準ですので、少しでも不安がある方は、できるだけ早期に病院を受診することをお勧めします。
不眠症の「基準」の考え方
不眠症を判断する基準には、「睡眠障害国際分類(ICSD)」と呼ばれる、不眠症を分類する基準があります。これ以外にも、不眠症の診断をするための、統計的調査によるマニュアル「精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)」があります。
チェックを実施する前に、それぞれについて簡単に説明しておきましょう。
睡眠障害国際分類(ICSD)について
ICSDは、アメリカ睡眠医学会が中心となり、その他の国々と共に策定した睡眠障害の分類です。あくまでも、一次的な診断基準として用いられている場合が多いようです。
最新の「睡眠障害国際分類(ICSD-3)」では、不眠症を細かな原因によって分けていません。
不眠症の症状が続く期間や、眠れないことによって日中起きている間に起こる不調の回数などで、不眠症の分類を判断します。大きくは、慢性的・短期的・その他、によって不眠の分類が分かれています。
精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)について
DSMは、アメリカ精神医学会により出版された書籍です。具体的な診断基準が設けられており、アメリカでは病院やクリニックなどでもDSMの診断が基準にされています。
最新のDSM-5では、不眠症の原因として、以下の3つに大別されています。
- 「処方されている薬や摂取しているもの」が原因となって起こる睡眠障害
- 「他に原因が特定できるもの」が原因となって起こる睡眠障害
- 「原因不明な不眠症」が原因となって起こる睡眠障害
実際にチェックしてみましょう
チェックリストの使い方
では、最新の分類マニュアルに沿って、あなたの不眠症をチェックしていくことにしましょう。
チェックする際には、直感で答えてみてください。紙とペンを持ち、チェックしながら進むようにしてみてください。
チェックリスト
:以下の4つの質問のうち1つでも該当する方は、質問Bに進んでください。
- 夜眠りにつく時に、目が覚めてしまって寝られないことがある。
- 眠っているのに、途中で起きてしまうことが多々ある。
- 眠っているのに、途中で起きた後眠れないことがある。
- 朝早く起きてしまい、再度眠ることができない。
質問B
- 眠れないことで、普段の仕事で集中できなかったり、困っていることがある。
- 質問Aの症状が、1週間に少なくとも3日はある。
- 質問Aの症状が、少なくとも3ヶ月間は続いている。
チェック結果の解説
チェック結果はいかがでしたか?
1つでもチェックのついた項目があれば要注意です。詳しくは下の解説をご確認ください。
- 質問AとB両方にチェックがある
不眠症の可能性が高い。 - 質問Aが1つ以上あり、質問Bの7が該当している
慢性的な不眠症の可能性がある。 - 質問Aにチェックがあり、Bにはない
一時的な不眠症の可能性がある。
自己判断は禁物です
上記のチェックリストは、診断の基準に基づいて簡易的なチェックを行うものです。
細かな症状については、お医者さんに相談し、しっかりと治療を行うことが大切です。症状が軽いからと言って自己判断はせず、少しでも不安がある場合は、なるべく早くお医者さんに相談してください。
チェックリストを活用していただき、不眠症を放置したままにせず、重症化する前に改善しましょう。