悪夢でうなされる.. 何度も起きてしまう時の対策
見たくもないのに、毎日悪夢を見てうなされる..
悪夢の内容は人によって様々ですが、誰かが身体的に傷ついたり、自分が傷つけられたり。または、自分が亡くなる夢や、大切な人が亡くなってしまう夢。とても耐えられないようなグロテスクな夢を見てしまう方もいます。
..なんでこんな夢ばかりを見るのだろうか?
きっと、そんなふうに不思議に思うででしょう。うつ病を抱えていたり、強いストレスで心が不安定な時期に、こうした夢を毎日のように見ることがあります。
あなたには、心当たりはないでしょうか?
悪夢で何度も起きてしまう時
私の周りにいる知人たちは、悪夢を見るとその原因を占いに求めます。夢占いの本を必死に読み解こうとする人もいれば、占い師に見てもらうという人までいます。
「原因が分かれば多少は安心し、もしかするとその原因を追い払うことができるかもしれない」そう考えるわけです。
中には、悪い夢を追い払うために、霊媒師に除霊をお願いする人もいます。ただ、ほとんどの場合、これらの方法は失敗するようです。
私は、占いや除霊を否定はしていません。ある種のエンターテインメントとしては、とても面白いとさえ感じます。
しかし、悪夢で目が覚める原因は、霊的な物よりも、心の問題を解決することである程度対処ができると考えています。
悪夢で何度も起きてしまう症状を、放っておくとどうなるでしょうか?
夜中に何度も起きてしまう「中途覚醒」つまり、不眠症は、長く続くとそれだけで精神的に大きな負担となります。
睡眠時間が短くなると、人は日中に強い憂うつ感を感じるようになります。うつ病の原因として、多くの場合不眠症が挙げられていますが、これにはとても納得がいくのではないでしょうか。
悪夢ばかり見るのはなぜ?
最初の方にも書いたように、うつ病など、憂うつ感を強く抱いている場合や、精神的に不安定な状態にあると、悪夢を見るようになります。
例えうつ病ではなかったとしても、本人がそうであると気がついていない場合も多いものです。
うつ病予備軍や、隠れうつ病とも呼ばれていますが、こうしたうつ病初期の症状でも、十分に悪夢を見ることがあります。
また、そうした症状が長く続くと、余計にうつ病自体を悪化させてしまうのです。
うつ病の患者さんが悪夢ばかり見るのは何故なのか?その点については、理屈を抜きにしても分かり易いのではないかと思います。
「浅い眠り」が悪夢を見せる
そもそも、夢を見るのは、眠りが浅い時間に限られます。人間の睡眠には、浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)があるのです。
この2つの睡眠が交互に現れるのが、人間本来の眠り方なのです。
うつ病や、過度なストレスを抱えている方の場合、神経は常に緊張状態にあり、そのせいで眠りは常に浅い状態となります。
この浅い眠り(レム睡眠)の状態は、脳が休息できていない状態なので、必然的に脳は疲労した状態が続いています。
浅い眠りが続き、何度も夢を見ることになる。しかも気分は優れず、マイナス思考が続いてしまう訳ですから、悪夢を見ないわけがありません。
深い眠りを手にいれる
占い師や霊媒師に、どれだけアドバイスをもらったとしても、根本的な問題は解決されません。
本当の問題は、眠りが浅いことと、ストレスやうつ病予備軍によって、神経が疲労している(マイナス思考になっている)からなのです。
こうした問題を解決するには、まずは心身共に健康になることです。
具体的にできることは、山のようにあります。眠りを深くし、心と体を健全に保つためには、やはり毎日の運動は欠かせません。
無理のない範囲で良いので、毎日30分は運動を継続することをお勧めします。
それから、健康的な食事も必要なことです。沢山食べれば良いという訳ではなく、深い睡眠に必要な、バランスの良い栄養成分をしっかり取り込む事が必要なのです。
あなたは日頃から、栄養のバランスに気を遣っていますか?脳の疲労回復や、エネルギーの維持には、ビタミンB群の摂取が良いでしょう。
こうした、基本的な健康になる為の方法を毎日欠かさないこと。ストレスを溜めないようにするだけでも、だいぶ効果があります。
最近では、睡眠の質を高くし、眠りを深くする為のサプリメントも販売されています。
これらは、基本的には自然な成分を用いて作られているものなので、副作用などを心配する必要はありません。
長い間悪夢で何度も目が覚め、日中の生活に悪影響をもたらす場合は、病院で診てもらう事も必要です。
このような症状の場合、うつ病が背景に隠れている場合がありますので、睡眠薬が有効に作用しない事があるという事を念頭に置いておく必要があります。
ですから、内科などの一般的なクリニックではなく、うつ病や神経性の病気の診察実績が多い、心療内科や精神科を通うのが良いでしょう。
しっかりと、患者さんの話に耳を傾けてくれる医師に診察してもらうようにしましょう。