眠れないのは病気?ストレスと眠れなくなる原因
布団に入っても、眠くならずに時間が過ぎていく。一時的に眠れない日があるというのは、誰にでも起こりうることです。
ストレスや緊張で、脳が興奮している状態や、カフェインの摂取。実は、こんな「ちょっとしたこと」でも、睡眠の質は大きく変化します。
しかし、問題はこのような一時的な不眠の症状ではなく、毎日続く眠れない症状です。
何週間も、何ヶ月経っても眠れない。少しずつ不眠の症状がひどくなっていき、日中の疲労感や落ち込み、体調の悪化が顕著にみられる。
このような状態は、睡眠障害(不眠症)や自律神経失調症、場合によってはうつ病(軽症うつ)などの病気が根本にあり、不眠症へと繋がっている可能性も考えられるのです。
「眠れない」のはどこから病気?
不眠症という病気の難しさのひとつに、原因がどこにあるのか分かりにくい、という点がりす。
また、診断する医師のレベルによっても、判断・治療には大きな違いがあります。
病気と判断され、即座に睡眠薬を処方して対処しようとする医師もいます。精神面の治療が必要であると考え、抗うつ剤などを併せてを投与する医師もいます。
もちろん、薬自体を処方しないという医師もいるでしょう。
診断する医師によって、全く違う病気に捉えられると考えると、本当に不思議に感じてしまうものです。
しかし、いずれにしても数週間〜数ヶ月間まともに眠れないというのは、異常であることに変わりはありません。
具体的には、どのくらいの不眠の症状であれば、病院に行くべきか悩んでいる人もいるでしょう。以下の基準に照らし合わせてみて、思い当たる点があれば病院で診察してもらうことをお勧めします。
- 2週間以上、眠れない症状で悩んでいる。
- 睡眠時間が3〜4時間以下という日が、頻繁にある。
- 眠れないことによって、日中の体調不良が続いている。
- 不眠と同じ時期から、落ち込みや不安がひどくなった。
上述したように、医師によって診断に大きな違いがあるので、病院選びは慎重に選定することが重要です。
一般的には、不眠症の症状の治療は、心療内科や精神科が良いと言われています。不眠症は、多くの場合、背景に心の問題が隠れていることがあります。軽度のうつ病や、不安神経症などです。
このような問題に対処するためには、確かに心療内科など、心の病を専門に診察してくれる病院は心強いです。
ただし、同じ心療内科や精神科、神経科でも、薬を大量に処方されたり、満足に診察時間をとってくれない場合もあります。
心療内科ではなくても、信頼できるかかりつけの医師がいる内科・クリニックがあるのなら、まずはそこで相談してみると良いでしょう。
睡眠薬は、内科でも頻繁に処方される薬です。必要と判断されれば、適宜処方してくれるのが普通です。
もしかしてうつ病?
眠れない病気の根本が、ストレスやうつ病であるということは珍しいことではありません。
眠ろうとすると、不安や緊張感、強い虚無感や焦りを感じるというのなら、もしかするとうつ病、または軽度のうつ病である可能性は高いと言えます。
このような場合、根本にあるストレスの原因を割り出し、対処することが一番大切な治療となります。
眠れない病気は、睡眠薬を飲めばそれで終わりという訳では決してありません。むしろ、そのような対処療法に頼っていると、うつ病が徐々に悪化し、睡眠薬も効かない。薬への依存が強くなってしまうなど、悪循環に陥ってしまう可能性もあります。
なるべく薬に頼らず、根本的に治療する方法を身につけるようにしましょう。