眠りが浅い – 日中に眠くなるのは、何かの病気?
睡眠時間は長いのに、日中にあくびが頻繁に出て眠くてたまらない。何かの病気なのかな?と心配になることはありませんか?
夜は十分寝れているにも関わらず、昼間の仕事中や運転中に、耐え難い睡魔に襲われて居眠りすることが度々起こるといった症状の場合、「過眠症」の可能性が考えられます。
夜寝ているのに、昼間眠くてたまらない
近年では、日本人の約10%が、慢性的な「日中の眠気」に悩んでいるとされています。その多くは睡眠時間の不足によるものですが、本人にはその自覚がないという場合が多いようです。
一時的な睡眠不足は、十分な睡眠をとることで改善されます。これに対して「過眠症」の場合、6〜7時間ほどの一般的な睡眠をとっているにもかかわらず、昼間に強い眠気が表れるのが特徴です。
昼間の眠気を起こす主な原因としては、次の4つのケースが考えられます。
- 睡眠が浅く、分断されている
夜中に何度も目が覚めるため、眠りが浅くなっている - 睡眠のリズムがずれてしまっている
一日のリズムを作る「体内時計」がずれるため、寝つきが悪く、朝起きるのが困難になる。 - 必要とする睡眠時間が通常の人より長い
睡眠時間には個人差がありますが、長めの睡眠が必要な人は、6〜7時間の睡眠時間でも日中に強い眠気が起こる。 - 脳の覚醒を維持する機能が弱い
覚醒を維持する働きが弱い場合も、日中に眠気が起こる。
この他にも、うつ病で過眠になる場合もあります。
「いびき」が免疫力を低下させているかも?
寝ている時にいびきをかく人がいますが、そのいびきによっては病気が原因となっている場合もあるのです。
横で寝ている人が目覚めてしまうくらい大きないびきをかく場合、「睡眠時無呼吸症候群」の可能性が考えられます。
「睡眠時無呼吸症候群」は、睡眠中に呼吸が止まる「無呼吸」状態が一晩に何度か起こる症状です。呼吸が止まらなくても、換気量(人が一回の呼吸で出入りする空気量)の半分以下に低下する「低呼吸」状態の場合もあります。
この症状は、一緒に寝ている家族などから指摘されて発覚する場合がほとんどで、本人は気づいていないことが多いです。
息が止まって苦しくなり、途中で何度か目が覚めて、睡眠の質が悪くなっているため、睡眠不足だけでなく、免疫力の低下を招きます。深い睡眠がとれていないことで、昼間に疲れやすくなったり、強い眠気に襲われるようになるのです。眠気以外にも、倦怠感や頭痛が現れたりする場合もあります。
原因としては、首周りの脂肪や扁桃肥大など、気道を圧迫することにあります。こうした特徴から、特に肥満体質の人によく起こるとされています。生活習慣の乱れが起こりがちな、中高年の男性に多く見られる傾向があります。
また、睡眠の質が低下するだけではなく、高血圧や糖尿病を引き起こす原因となったり、「メタボリックシンドローム」を合併する頻度が高くなるといわれています。
生活習慣や、食の乱れが起こりやすい方は、特に注意が必要です。