睡眠薬を断薬する方法 – 減薬療法に成功する秘訣

睡眠障害の症状

不眠症などの睡眠障害で悩む方は、年々増加傾向にあります。そして、そのために睡眠薬を使用する方というのも、年々増加傾向にあります。

そこで最近、「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」というものが作られました。その一部をご紹介します。

不眠症は日本の一般成人の約10%が罹患(りかん)している最も有病率の高い睡眠障害の一つです。~(中略)~

高齢化、ストレスの増加、24時間社会、シフトワークの増加、夜型生活が恒常(こうじょう)化する中で、不眠症のリスクは高まるばかりです。

呼応するように、睡眠薬の処方率は増加傾向にあり、2009年の日本の一般成人における1ヶ月処方率(少なくとも一ヶ月に一回処方を受けた成人の割合)は3.5%、3ヶ月処方率は4.8%に至っています。また、高用量もしくは多剤併用(複数の睡眠薬を併用)をしている患者さんの比率も漸増(ぜんぞう)傾向にあります。

出典:国立精神・神経医療研究センター「睡眠薬の使用に関するガイドライン」

この報告から、不眠症の方がいかに多いか、そして、睡眠薬の使用がいかに多いかがお分かりいただけたことと思います。

睡眠薬の使用はダメなのか?

睡眠薬をやめる方法

ベンゾジアゼピン系非ベンゾジアセピン系など、最近販売され始めた新しい睡眠薬は、依存性が生じにくいと言われています。

そうは言っても、長く服用し続けていると様々な問題が生じてくることも事実です。
例えば、離脱症状薬の反作用(反跳性作用)です。また、眠れないこと自体に強い不安を感じる精神生理性不眠を助長する危険性も考えられます。

必要以上に睡眠薬(または睡眠導入剤)を怖がることはありません。
しかし、いくら安全な睡眠薬と言っても、長期的な服用は不眠の症状を悪化させる危険があるのです。それなりにリスクがあるという点をしっかり理解して使用するようにしましょう。
また可能なら、なるべくこれらの薬に頼らないようにするということも重要なポイントです。

では、すでに長期的に睡眠薬に依存してしまっているという方の場合、どうすれば良いのでしょうか?

睡眠薬の減薬に成功するには

睡眠薬

冒頭でご紹介したガイドラインでは、適切な睡眠薬の使い方だけでなく、睡眠衛生指導認知行動療法などの薬を使わない療法、減薬(服用量を減らすこと)や休薬(服用を止めること、断薬)にまで言及されています。つまり、専門家である医師の目から見ても、最終的には睡眠薬を使用しないでも眠れるようになることが理想なのです。

※長く続けていた睡眠薬を、急に止めるという行為は、離脱症状や反作用の危険性を伴います。必ず医師に相談してから実践するようにしましょう。

以下に、減薬の方法の一例をご紹介しましょう。

漸減(ぜんげん)法

漸減は「だんだん減らしていく」と言う意味で、文字どおり減薬療法のことです。時間をかけ、徐々に睡眠薬の量を減らしていきます。

長期間睡眠薬を服用していた方がいきなり断薬しようとすると、離脱症状や反作用が生じて失敗することが多いですが、このように時間をかけながら徐々に減らしていく方法は、無理のない方法と言えるでしょう。

置換(ちかん)法

漸減法がうまくいかない場合、睡眠薬の種類を短時間型(作用時間が短い成分のもの)から、中時間作用型、または長時間作用型と作用時間が長い成分のものに置き換えて、徐々に薬の量を減らしていく方法です。

短時間型の薬だと、多めに服用している方が多くいらっしゃいますが、長時間作用型のものは作用時間が長いので、薬の量を減らしても朝までしっかり眠れることを利用した方法です。

隔日(かくじつ)法

薬の量が徐々に減らせるようになってきたら、1日おき、2日おきに、睡眠薬を飲まない日を作ります。そして、徐々に睡眠薬を飲まない日を多くしていくのです。

漸減法や置換法と合わせて、薬を断薬するための有効な方法の一つです。

自分に合った方法を選択する

清酒酵母の深い眠り

上記のように、睡眠薬を断薬する方法は一つではありません。また、使用している睡眠薬の種類や服用期間は人によって異なりますから、この方法が絶対!というものは存在しないのです。

いくつかある方法の中から、自分に合った方法、取り組みやすく確実に断薬できる方法を選び、実践するようにしましょう。

また、以下の記事では、不眠症を根本的に改善するための方法を体系的にまとめていますので、参考にしてみてください。

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