寝つきが悪い原因は脳の疲れ?寝つきを良くするには
たとえ眠れなくても、目を閉じたまま布団の上で横になっていれば、疲れもとれるはず。。
不眠の辛さを訴えると、このような返答が返ってくることがあります。
多少寝つきが悪い程度なら、それでも済まされるかもしれません。
しかし、本当に眠れない事に悩んでいる人には、そのような慰めはむしろ逆効果です。
経験しなければ、この辛さかは分かりません。目をつぶったまま数時間が経ち、時計にふと目をやった時の、あの絶望的な気分と言ったらありません。
「寝つきが悪い原因」を突き止める
あなたは、自分の寝つきが悪い原因。つまり、布団に入っても眠くならない原因を把握していますか?無理に目をつぶって眠ったフリをするより、しっかりと原因を突き止め、改善する事の方が大切です。
無理に眠ろうとすればするほど、「眠らなければいけない」という、強い義務感に襲われるようになります。
これでは、布団に入る事自体が苦痛になり、緊張感や不安感によって余計に不眠が酷くなります。
このような不眠の症状を、精神生理性不眠症と言います。
さらに、不眠は日中の脳の機能を低下させます。判断力、思考力、感情の制御などの重要な機能が、睡眠時間が短くなることによって、空回りし始めるのです。
いくら仰向けになって目を閉じようが、深い眠りである「ノンレム睡眠」を得ることができなければ、脳は休息を得ることはできません。
布団の中に居る時間が長かったとしても、深い眠りを得られなかった次の日は、頭がボーッとしたり、前向きな気持ちになれないのはこの為です。
疲労感があっても眠れない
体も心も疲れているのに、なぜこんなに寝付けないのだろう?
これは、私が不眠に悩んでいた頃、特に感じていたことです。しかし、体が疲れているから眠れるだろうというのは、単純に私たちの思い込みです。
確かに、運動不足は不眠症の原因となりえます。不眠の治療に「運動療法」という方法があるほどですから、不眠の解消に適度な運動は必要です。
ただし、現代の寝つきの悪さの原因には、別の要因が多いという事も事実です。それは、ストレス性の不眠症であり、言い換えれば脳の疲労です。
このホームページでは、何度も繰り返し述べているように、ストレスや考え事は、自律神経の働きに悪影響を与えます。
自律神経がストレスの影響によって活発になると、夜の時間になっても満足に眠る事が難しくなってしまうのです。
自分はそんなにストレスを感じているとは思えない、という方も、じっくりと考えてみる必要があります。
寝る前に、どんな事が頭をよぎるでしょうか?どんな感情で眠っていますか?
漠然とした不安。将来に対する恐れなど、人は無意識でもストレスを感じているものです。夜の時間は、特にこうした不安が頻繁に顔を見せます。
近年多く見られる「隠れうつ」と呼ばれるような症状も、これに当たるでしょう。
寝つきを良くする方法は
単純に「寝つきをよくする」ことだけを考えれば、手っ取り早いのは、やはり睡眠薬です。最近では、精神科や心療内科だけでなく、内科を受診しても手軽に処方されるようになりました。
ただし、副作用や依存症と言ったデメリットも引き受けなければならず、とてもお勧めできるものではありません。
当然、根本的な治療方法は、背景にある不安やストレスを解消することです。また、最近では副作用の心配がない、自然な成分で作られたサプリメントも人気を集めています。
いずれも、薬で一時的にその場しのぎをするのではなく、根本的に不眠の原因を解消するという事が大切だと言う事は、言うまでもありません。