長時間の昼寝で「老化・認知症」に?!昼寝に最適な時間は
休日などに長く昼寝をしすぎて、夜寝れなくなったということはありませんか?昼寝は時間に気をつけなければ、睡眠の質を悪くする原因になります。
普段の寝不足を休日の昼寝で解消しようとする人もいますが、遅い時間帯に昼寝をしたり、長時間の仮眠は、逆に睡眠の質を悪くして不眠症の原因にもなりかねません。昼寝をする場合には、いくつか気をつけたいポイントがあります。
眠りの質をよくする「昼寝時間」は?
昼食後の時間帯に眠たくなるのは、体内リズムの影響によるもので、自然な現象です。この自然な眠気を利用して、短時間の昼寝をすることで、夜の眠りの質が良くなります。
この時間帯に昼寝をすることで、脳の疲労が取り除かれ、午後からの作業能力も改善されます。
ここで気をつけたいのが、昼寝をする時間です。
普段の寝不足で、一旦眠ると2〜3時間眠ってしまうという人もいると思います。しかし、30分以上寝てしまうと、睡眠が深くなるため、目覚めが悪くなります。また、夜の寝つきが悪くなり睡眠にも悪い影響が出ます。
昼寝時間は15〜20分程度として、30分以上は眠らないようにしましょう。
- 30分以上の昼寝は逆効果。
- 15〜20分程度の、短時間の昼寝は脳の疲労解消に効果的。
年齢によって条件は変わりますので、高齢者の方の場合は30分程度がいいでしょう。
30分以上の昼寝が、老化を早める原因に?!
昼寝を短時間にした方がいいもうひとつの理由は、老化や認知症などの病気とも関係があるからです。
昼寝で1時間以上寝ている人と、30分以内の人を比べてみると、昼寝を長くとっている人の方が病気にかかりやすいという研究結果が出ています。
また、昼寝をする人としない人との比較調査によると、30分以下の短時間の昼寝を習慣にしている人が、認知症になる確率は約1/5でした。逆に、1時間以上の長時間の昼寝が習慣になっている人は、認知症になる確率が2倍になるという結果があります。
- 1時間以上の昼寝をしている人は病気にかかりやすい。
- 1時間以上の昼寝を習慣にしている人は、認知症の確率が2倍に。
- 30分以内の昼寝をしている人は、認知症の確率が1/5に。
昼寝は30分以内にとどめることで、老化防止にもつながるということですね。
短時間の昼寝で学習能力もアップする
人には、昼間に学んだ事を、睡眠中に脳内で何度もリプレーすることで、上達する機能があります。このリプレーする作業のときに出る脳波を、「デルタ脳波」と呼びます。
何度も同じ失敗をすると、学習能力がついて、翌日には失敗しないでできるようになりますよね。これは、睡眠中に出るデルタ脳波の作用によるものなのです。人は眠っているときにも、脳内で練習作業を繰り返しているのですね。
ただ、この「デルタ脳波」は限られた機能になります。昼間に30分以上の長時間の仮眠をとってしまうと、夜のリプレー作業の効率が悪くなってしまいます。
そうすると、せっかく昼間に学んだ事が身につかず、日々の成長の妨げとなってしまいます。デルタ脳波の無駄遣いをしないためにも、昼寝は30分以内にするようにしましょう。