断酒が原因で過眠症が起こる?!アルコール離脱症状と過眠
過眠症を引き起こす背景には、様々な原因がありますが、意外にも断酒が引き金となっている場合もあります。
一見、何の関係もなさそうな「断酒」と「過眠」ですが、その根本には「離脱症状」という問題が隠れていることがあるのです。
経験者の声を聴いてみると
実際に、断酒による過眠の症状を経験した方のブログを、ご紹介しましょう。
– 断酒5日目
アルコール離脱症状の最終段階だと思われる「終末睡眠」が来た.
昨晩,この三年経験したことがないような深い睡眠だった.
朝もなかなか起きられず(今日はもともと有給休暇).
やっぱり離脱症状がまだ続いていたのが驚き.
これで一杯飲むとまた一からやり直しなのは結構しんどい.
経験した方の言葉は重みがありますね。
実は、離脱症状は、タバコを止める際にも引き起こされることがあります。
今回の禁煙は、前回の失敗を踏まえて、一気にニコチンを摂取することをやめました。
離脱症状が酷く、いらいら、無気力、過眠、不眠、胃の不調などが起きてます。
でも、なんとか一週間、禁煙を続けています。引用:統合失調症BBS 掲示板
このような状況が続いていては、日常生活にも支障が出てしまいます。多くの方がなかなか禁煙できないというのもうなずけますね。
離脱症状とは
長期間服用していた薬物などを中止する際、離脱症状として、強い過眠の症状や、激しい身体の倦怠感、無気力感を感じることはよくあります。
長期に飲酒を続けていた場合、急な断酒によりアルコールが体内から急に抜けていくことによる症状(離脱症状:動悸、発汗、手の振るえ、幻覚、など)が起こることがあります。
この場合にはお薬(一部の精神を安定させる薬剤など)を使用することで、離脱症状を和らげることが出来ます。
出典:日本頭頸部癌学会「支持療法 – 飲酒や喫煙」
上記はアルコールによる離脱症状についての説明ですが、アルコールだけでなく、タバコを止める時にも同じことが起きるのです。
離脱症状を軽減するには
離脱症状を緩やかにするためには、アルコールやタバコを止める際は、突然一気に止めるのではなく、少しずつ量を減らすという方法が推奨されています。
いきなり一度に止めようとすると、離脱症状の反動によって、余計にアルコールやタバコへの依存度が増してしまうことがあるのです。
最近では、アルコール依存症の専門外来や禁煙外来など、アルコールやタバコをやめるために専門の医師に協力を仰ぐのは一般的になってきています。
専門外来でなくとも、心療内科や精神科、神経科などでも相談に乗ってくれますので、自分の力ではなかなか制御できない依存の症状でお悩みなら、一度受診してみると良いでしょう。